2022.12.09-11_名古屋市・犬山市
下にある時は大きくて、のぼっていくにつれて小さくなるものってな〜んだ?
答えはお月さまでした〜。シンキングタイムはありません。誰もお前を待ってはくれない。
バイクを走らせていると地平線上に突如出現した大きな満月を眺め、視覚って面白いよな〜などと考えていました。月が地表近くにある時大きく見える理由については、多様な観点から研究されており、①そもそも視線や頭部の位置にかかわらず地平線近くにある物体は上空にある物体より大きく見える法則がある②中心視/周辺視や眼球の輻輳運動といった視覚情報処理系の活動の結果である③月への関心、すなわち情動が錯視を作り出している、の三説が暫定的に有力だそうです(苧坂, 1985)(実験条件の統制が難しいこともあって研究テーマが下火っぽい)。
同じ対象を見ているはずなのに個人内でも個人間でも知覚の違いが生じるというのは興味深いですね。私が心理学を専攻する理由の一つです。しかし最近は研究が思ったように進まずなんだかモヤモヤします。
というわけで今回は研究からの逃亡で愛知県犬山市を訪問しました。
2022.12.09【京都-愛知県小牧市】
スケジュール
出発 15:33
到着 21:30
総移動距離 145.1km
走行ルート
この日は研究室を飛び出してひたすら東に進むのみです。日が沈んでからの気温は5度前後。カイロをグローブに忍ばせて寒さを凌ぎました。
大体は街中走行だったので街明かりがあって心強かったです。1ヶ月ぶりの、しかも夜の運転で少し不安でしたが無事故無ヒヤっとでした。上出来。
2022.12.10【名古屋市】
日記
この日はホテルを拠点に、課題をしたり本を読んだりの1日でした。しかしずっとひきこもるのも面白くないので電車で名古屋まで繰り出すことに。生きて帰れる自信がないのでバイクでは行きません。名古屋の車怖いもの。
①山本屋総本家名鉄百貨店
王道の味噌煮込みうどんが食べたくなりました。
こんなに高価な(当社比)もの食べていいんか?と不安になりますが大丈夫、おじさんは全国旅行支援の3000円クーポンを持っているからね。
肉三昧はその名の通り、名古屋コーチンのもも肉、つくね、豚肉、ウインナーとお肉が贅沢に入った味噌煮込みうどんです。味噌が香ばしいのですが味は見た目ほど強くなく、お肉の味もうどんの味も邪魔しない控えめな感じです。お肉が美味しかったのは言うまでもないのですが、何より麺が印象深かったです。今まで食べたどのうどんよりもコシが強い。これが本場か……。
ちなみに山本屋総本家の目の前には世界でここにしかない型のエスカレーターが存在します。
手すりが巻き込まれるのではなく、そのまま下に落ち込んでいます。よく目にするタイプよりどっしりとしてますね。当時は斬新なデザインとして注目を集めたらしいです。
ついでにエスカレーター史をまとめた面白い資料を見つけたので共有します(リンク先10「エスカレーター技術発展の系統化調査」)。年末年始をこれで溶かそう。
②クレープス・ド・アンヌ
いつだか忘れた過去の私がgoogleマップに「行きたい場所」としてピン留めしていたクレープ屋さん。名古屋駅太閤通口から歩いて3分のところにあります。
それにしても名古屋駅西側は風情のある街並みですね。影のあるとっ散らかったビル街は歩くとソワソワします。その外れにファンシーなミントグリーンの建物が一つ。原宿的なところに店舗を構えていると思っていたのでやや面食らいました。
ここは動物を模したクレープで有名なお店です。注文して店内で実食。
めっちゃかわい……。と同時に背後から顔を覗かせる「このホイップクリームは致死量だ」という危機感。実際に食べてみるとお顔の中心は雪見だいふくになっていて、周囲のホイップとはまた違う味に飽きることなく楽しめました。2人前くらいのボリュームがありましたが完食。美味しかったです。
ちなみに店内の棚には200を超えるボドゲが並んでおり、追加料金を払えば利用できるシステムでした。かわいい動物スイーツとボドゲでちょっと子供に戻れる楽しい空間です。
2022.12.11【小牧市-犬山市-京都】
出発 10:00
到着 19:47
総移動距離 165.4km
走行ルート
日記
①犬山城
現存12天守が一つ、国宝にも指定されています。しかも日本最古の様式。織田信長の叔父・織田信康が建てました。
お城は二つ重なった入母屋造屋根の上に望楼(てっぺんの物見櫓)が乗っかっている望楼型です。ちなみに夏に行った宇和島城は上から下まで同じ形をした層が重なっている層塔型という種類のお城でした。
天守内には当時の甲冑や瓦などの史料が展示されています。お城あるある、超急傾斜階段を登った先にある最上階からは木曽川と犬山の城下町を見下ろすことができました。良い眺めでした。
②有楽苑
国宝茶室・如庵がある日本庭園です。
静かな苑内を歩き回り、水琴窟に耳をすますと自然と落ち着いた気持ちになれますね。
有楽苑一番の見所はやはり茶室・如庵です。元は京都・建仁寺にあった茶室が明治期に三井本邸に移築され、最終的にそれを名鉄が買い取って今の場所に落ち着きました。
如庵の茶室内部は窓格子の隙間からかろうじて覗くことが可能ですが、写真撮影はNGです。気になる方はこちらでちょっと見れます
ボランティアガイドさんに教えてもらった如庵の特徴は大きく以下の三つ。
- 有楽窓
細い竹でできた窓格子が高密度で並び、外の景色がほとんど見えないようになっている窓です。京都・建仁寺にあった頃、茶室の側にお墓があったため見えないようにした、という一説があります。
- 暦張り
内部壁の下半分に古い暦が貼ってあります。こんな↓感じで。
壁紙は壁面の装飾と保護、また、衣服を汚さないことを目的として貼られています。 - 鱗板
如庵の間取りは下図のようになっているのですが
如庵は総じて客の快適さを優先して設計されたとのこと。京都・建仁寺の方も近いうちに訪問したいです。
③カフェさくら坂
城下町メインストリートから少し奥まったところにある静かなカフェです。内装も一つ一つこだわりが感じられてgood。テラス席には樹齢100年を超える桜の木が植わっているのですが、幹の隙間から犬山城が見えます。
こちらはお城のお弁当箱に入ったユニークなランチが有名です。
大丈夫、おじさんには全国旅行支援クーポンがある。
味付けの随所に柚子が使われていて美味しかったです。
総括
京都からちょうどいい距離にあり、魅力的なスポットが多い犬山市、とても楽しかったです。明治村やモンキーセンターや小牧市のメナード美術館などなど、尾張にはまだまだ気になるところがたくさんあるのでまた春がきたら行きたいなあと思っています。
さて、今年ももうすぐ終わりますが、たくさんバイクに乗れて記事も大体月1ペースで書けたので満足です。2022年は西日本を満喫したので来年はたくさん東に行けたらと思います。
皆様良いお年をお迎えください。